症例のご紹介

2013年6月25日 火曜日

犬の乳腺腫瘍

最近、手術を行なった犬の乳腺腫瘍の中で、対照的な病態があったのでご紹介します。

1例はすごく初期に発見されたまだごく小さい限局性の乳腺腫瘍。
高齢であった事やすでに避妊手術を行われていた事もあり、局所麻酔のみで半導体レーザーを用いての手術で済ませました。周囲組織との固着も少なく、摘出は容易でした。
 

もう1例はかなり進行して表面が自壊してきた乳腺腫瘍。
もともとアレルギー性皮膚炎もあるため、かなり厳しいコンディションの中での手術となりました。
手術は何とか無事に終わりましたが、術後に少し傷口がジクジクしたり、病理組織検査結果も壊死がひどくて確定が難しいとの事。。。経過が要注意のケースです。


 



乳腺腫瘍は犬で本当に多い腫瘍で、2回目の発情がくるまでに避妊手術を行なう事で発生率がかなり下がるとされています。このような不幸な病気を減らすためにも、若いうちに避妊手術を行うというのが最善の方法だと思います。
また、もし様々な事情で避妊手術ができない場合、こまめに乳腺部の触診を行い(ご自宅で)、しこりを発見したら早期に動物病院に連れて行く事をお勧めします!!!


投稿者 西京極どうぶつ病院