症例のご紹介

2013年7月10日 水曜日

脾臓腫瘍の犬の1例

先日、脾臓腫瘍によってCRP 20以上という激しい炎症を起こしている犬がきました。内科的な治療で少し状態を改善させてから脾臓摘出手術を実施。
脾臓摘出には以前も記載した血管シーリングシステムが大活躍しました!!!画像のように脾臓中央部の腫瘤と大網が癒着していて、過去に炎症が起こっていた事がわかります。
術後経過は良好で、あとは悪性腫瘍でない事を祈るのみですが...。




脾臓腫瘍は増大してくると破裂する事も多く、血様腹水貯留(血腹)が起こっている場合は輸血しながらの緊急手術になることも少なくありません。
早期発見には健康診断としての腹部エコー検査が重要かと思います。ある程度増大していれば腹部触診やレントゲン検査でも発見できますが、早期発見にはエコー検査で脾臓全体を詳しく見るのが一番です。

具合が悪いときの検査はもちろんですが、調子が良くても定期的に健康診断を受ける事をお勧め致します。特に高齢の子では注意が必要です!!!

投稿者 西京極どうぶつ病院