症例のご紹介

2013年7月10日 水曜日

猫の乳腺癌(充実性乳腺癌)

先日、猫の乳腺癌(病理診断名は充実性乳腺癌)の手術を行いました。
中年齢になってから避妊手術をしていた子なのですが、10歳過ぎてからついに起こってしまったという感じです。。。

比較的小さい時期に見つかり、マージンも含めて大きく摘出したので局所的には完全摘出、脈管内浸潤などもないという病理所見なのでうまく取りきれている可能性はありますが、数年間は転移などが起こってこないか十分な注意が必要です。


猫の乳腺癌は悪性のものが多く、様子を見ているうちにどんどん増大したり転移したりしていくので、小さいものであっても見つけたらなるべく早急に摘出する事をお勧めしています。当然、麻酔に耐えられないような全身状態でなければの話です。。。
犬と同様、生後なるべく早期に避妊(不妊)手術を行っていればこの病気になる確率はぐっと減らす事ができます。発情によってニャーニャーうるさく鳴く事もなくなりますので、子供を作る予定のない猫ちゃんは是非早期に不妊手術をする事をお勧めします。


また、乳腺癌の早期発見には普段から前胸部から下腹部をくまなく触ってあげる事が大事だと思います。そして、しこりを見つけたらなるべく早急に動物病院を受診し、小さいうちに手術をするのが一番だと思います!!!

投稿者 西京極どうぶつ病院