症例のご紹介
2016年4月18日 月曜日
雌犬の膀胱結石の手術(膀胱切開術)。
最近の手術症例から、写真をピックアップしました。
先日、排尿困難などの症状をともなったチワワの雌で膀胱結石摘出術を行ないました。
雌の尿道は太くて短いので結石が詰まる事はあまりないのですが、
膀胱内でゴロゴロとした石が、尿道の入り口にはまり込むような形で排尿の邪魔をしていたと考えられました。
術後経過は良好で、
スッキリとおしっこできるようになりました!
手術直後には血尿も少し出ましたが、
今はすっかりきれいな尿が出ています。
結石が再発しないよう、これからは食事療法をしっかりしていきたいと思います。
先日、排尿困難などの症状をともなったチワワの雌で膀胱結石摘出術を行ないました。
雌の尿道は太くて短いので結石が詰まる事はあまりないのですが、
膀胱内でゴロゴロとした石が、尿道の入り口にはまり込むような形で排尿の邪魔をしていたと考えられました。
術後経過は良好で、
スッキリとおしっこできるようになりました!
手術直後には血尿も少し出ましたが、
今はすっかりきれいな尿が出ています。
結石が再発しないよう、これからは食事療法をしっかりしていきたいと思います。
投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL
2016年3月19日 土曜日
耳道内腫瘍による総耳道切除手術
先日、耳道内にできた腫瘍によって慢性外耳炎がひどくなり、内科治療のみではコントロールできないコッカースパニエルで、総耳道切除という術式の手術を行ないました。
小さいポリープだけならレーザーで局所切除も可能ですが、大きくなって耳道閉塞を起こしている事、左右とも慢性外耳炎で管理が大変な事なども踏まえ、この術式を選択しました。
慢性外耳炎が内科治療でコントロールできない場合の究極の治療?って思いながら頑張って手術をするのですが、顔面神経を傷つけないように細心の注意をしたり、術後の炎症の管理を一生懸命しないといけないので本当に気を遣う外科的な治療法です。
今回のケースでは、やはり鼓室包内でも結構な炎症が起こっていたので、この術式を選択してよかったと思います。
感受性検査の結果では多剤耐性を示す細菌も繁殖しており、適切な抗生剤の選択も必要でした。
ポリープによって耳道閉塞し、耳道洗浄が困難な状態の耳
耳の穴はなくなっていますが、耳介はスッキリしています
摘出した耳道とその中にある耳道腫瘤
小さいポリープだけならレーザーで局所切除も可能ですが、大きくなって耳道閉塞を起こしている事、左右とも慢性外耳炎で管理が大変な事なども踏まえ、この術式を選択しました。
慢性外耳炎が内科治療でコントロールできない場合の究極の治療?って思いながら頑張って手術をするのですが、顔面神経を傷つけないように細心の注意をしたり、術後の炎症の管理を一生懸命しないといけないので本当に気を遣う外科的な治療法です。
今回のケースでは、やはり鼓室包内でも結構な炎症が起こっていたので、この術式を選択してよかったと思います。
感受性検査の結果では多剤耐性を示す細菌も繁殖しており、適切な抗生剤の選択も必要でした。
ポリープによって耳道閉塞し、耳道洗浄が困難な状態の耳
耳の穴はなくなっていますが、耳介はスッキリしています
摘出した耳道とその中にある耳道腫瘤
投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL
2016年2月12日 金曜日
腸閉塞の犬の1例
先日、フラットコーテットレトリバーの腸閉塞の手術を行ないました。
頻回の嘔吐を主訴に来院され、「以前からよく布切れを食べる事がある」との禀告があったため、
バリウム造影やエコー(超音波)検査にて
異物の存在と小腸の蛇行を確認。
外科手術にて異物を無事摘出。
術後経過は良好で、元気にごはんを食べてくれるようになりました。
異物を食べるクセがある子は時々いますが、やはり食べるものによってはこうやって詰まる事もあります。
「いつも食べていても問題ないから大丈夫」っていう理論は成り立たないので、十分気をつけていただきたいと思います。。。
下記の写真は小腸に詰まった異物を摘出している様子です。
小腸の腸間膜にある脂肪には内出血がみられました。
今度の日曜日(2/14)の14〜16時に、
京都動物愛護センターの一般市民向けのマンスリーイベントで、
「犬猫の感染症や異物誤飲」についてのお話をさせていただきます。
夜間動物病院の見学もあるので、
ご興味のある方は是非愛護センターにお立ち寄りください!!!
頻回の嘔吐を主訴に来院され、「以前からよく布切れを食べる事がある」との禀告があったため、
バリウム造影やエコー(超音波)検査にて
異物の存在と小腸の蛇行を確認。
外科手術にて異物を無事摘出。
術後経過は良好で、元気にごはんを食べてくれるようになりました。
異物を食べるクセがある子は時々いますが、やはり食べるものによってはこうやって詰まる事もあります。
「いつも食べていても問題ないから大丈夫」っていう理論は成り立たないので、十分気をつけていただきたいと思います。。。
下記の写真は小腸に詰まった異物を摘出している様子です。
小腸の腸間膜にある脂肪には内出血がみられました。
今度の日曜日(2/14)の14〜16時に、
京都動物愛護センターの一般市民向けのマンスリーイベントで、
「犬猫の感染症や異物誤飲」についてのお話をさせていただきます。
夜間動物病院の見学もあるので、
ご興味のある方は是非愛護センターにお立ち寄りください!!!
投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL
2016年1月24日 日曜日
猫の甲状腺腫瘍〜甲状腺機能亢進症〜
久しぶりに手術ブログのアップです。
先日、甲状腺機能亢進症の猫の甲状腺切除手術を行ないました。
腫瘍組織と周囲との境界は明瞭で、外上皮小体はうまく残す事もでき、術後経過も良好でした。
病理組織検査結果は「甲状腺濾胞状腺癌」でしたが、明らかな転移徴候などはなかったので抗がん剤までは使わない方針です。
猫の甲状腺機能亢進症は比較的よく遭遇する病気ですが、内科治療にするか外科治療にするかは、ご家族とよく話し合った上で決めています。
高齢の猫で多い病気なので、悩ましい事も多いです。。。
先日、甲状腺機能亢進症の猫の甲状腺切除手術を行ないました。
腫瘍組織と周囲との境界は明瞭で、外上皮小体はうまく残す事もでき、術後経過も良好でした。
病理組織検査結果は「甲状腺濾胞状腺癌」でしたが、明らかな転移徴候などはなかったので抗がん剤までは使わない方針です。
猫の甲状腺機能亢進症は比較的よく遭遇する病気ですが、内科治療にするか外科治療にするかは、ご家族とよく話し合った上で決めています。
高齢の猫で多い病気なので、悩ましい事も多いです。。。
投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL
2015年10月 5日 月曜日
ウサギの腸閉塞手術
少し前の手術ですが、久々にアップします。
ウサギの食欲不振の原因の1つに胃毛球も関連した胃腸運動の機能低下があります。
多くは内科的な治療で改善していくのですが、腸閉塞だけは早急に鑑別して外科治療(手術)にふみきらないと命に関わる事が多いので注意が必要です。
今回の症例も内科治療への反応が悪く、重度な胃拡張がみられたので単なる胃腸運動機能低下ではないと判断して開腹手術を行ないました。小腸に何かがガッチリ詰まって拡張している部分がみられたため切開してみると、中から毛玉がでてきました。
ウサギの麻酔は犬猫よりも安定しにくいので緊張しますが、これからも注意してうまく対応していきたいと思います!!!
ウサギの食欲不振の原因の1つに胃毛球も関連した胃腸運動の機能低下があります。
多くは内科的な治療で改善していくのですが、腸閉塞だけは早急に鑑別して外科治療(手術)にふみきらないと命に関わる事が多いので注意が必要です。
今回の症例も内科治療への反応が悪く、重度な胃拡張がみられたので単なる胃腸運動機能低下ではないと判断して開腹手術を行ないました。小腸に何かがガッチリ詰まって拡張している部分がみられたため切開してみると、中から毛玉がでてきました。
ウサギの麻酔は犬猫よりも安定しにくいので緊張しますが、これからも注意してうまく対応していきたいと思います!!!
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